２級FP技能士実技試験　過去問　模範解答・ポイント解説　２００７年９月分

２級ＦＰ技能士／実技試験（２００７年９月）　第４問〜第５問





�@　解答　減価償却

�A　解答　期待

�B　解答　賃貸事例


これは、難しい問題ですね。試験本番で文章から解答を導きだして解ければ十分です。


�@のテーマは建物等について・・・ですね。改正を知らなくても、建物の話だから減価償却かな？と推測できればＯＫです。こういった改正点は気になるところですが、改正される箇所よりも改正されない箇所のほうが圧倒的に多いことを忘れないでくださいね。つまり、改正点を一個一個みていくよりも、基本問題をたくさんこなした方が得点しやすいということです。試験対策として覚えておきましょう。


�Aについては、積算法は基礎価格×期待利回りで算出されるのですが、ここまで、やってないという方が大半ではないでしょうか？これは、できなくても仕方ないかもしれません。○○利回りとしてよくでてくるのが、期待利回りと還元利回り。還元は、語群の中にないから、答えは、期待利回り！こんな 解き方でも正解できればＯＫです。


�Bについては、小難しく文章が書いてありますが、みなさんが、もし、モノやサービスの値段を決めなさいといわれたらどうしますか？他の人はいくらで売っているのだろう？と気になりませんか？これが、比較という人間の行動です。この場合は、賃貸アパートの家賃を考えているわけですから、比較するのは、他の人の家賃の状況ですね。ですから、空欄にはいるのは、賃貸事例ということになります。





�@　解答　×

�A　解答　○

�B　解答　○


�@については基本中の基本。絶対に間違えてはいけません。賃貸アパートからの家賃収入は、不動産所得です。事業的規模の話が気になる方は、２級ＦＰ技能士無料ポイント講座〜タックスプランニング〜第１９回を参照してみてください。


�A　記述の通りです。セットバックとは、道路幅４ｍを確保するためのもの。設例の土地の場合は、必要ありません。セットバックについて気になる方は、２級ＦＰ技能士無料ポイント講座〜不動産〜第１５回を参照してみてください。


�B　これは、痛いところをついてきましたね。建築物の用途制限についてはやりだしたらキリがありませんから、住宅や学校、病院等生活に密着するものを優先的に覚えてください。そして、その次に、覚えていたほうが良いのが問題となっている娯楽系のもの。

覚え方としては、まず、低層〜工業専用地域までの用途地域の名前は順番通りに覚えてください。


閑静な住宅街から街へ向かいやがてコンビナートへ・・・


とこんなイメージをもつと頭に入りやすいと思います。

娯楽施設は一般的にどこにありますか？

街ですね。

問題となっている第２種住居地域は、街に近い住宅地です。女性も行くことのできる昼間の娯楽施設（風俗店等をのぞくという意味です。）は、たいてい第２種住居地域から建築することができます。

ただし、映画館や劇場などは第２種住居地域に建築することはできません。

また、夜の娯楽系（風俗店等をのぞく）は、イメージ通り、商業地域・準工業地域に建築することができます。

説明に多少無理があったかもしれませんが、用途地域については、ただ単に表を暗記するのではなく、このように街のイメージと重ね合わせて覚えていきましょう。






�@　解答　２７０�u

�A　解答　１０８０�u


�@の計算式は、４５０�u×６０％ですが、この計算をおこなう前に建ぺい率の緩和規定についてチェックしましたか？問題内に「上記以外の条件は考慮しない」という文字を確認してからこの計算をおこなってくださいね。


�Aの計算式は、４５０�u×２４０％です。住居系の地域ですから、前面道路に４／１０を乗じた数値と指定容積率とを見比べて小さい方を容積率として計算をおこないます。今回の問題では、４／１０が問題に記載されていますが、毎回記載されているわけではありませんから覚えておくようにしましょう。





�@　解答　贈与のあった年の１月１日

�A　解答　該当する

�B　解答　１０００万円


相続時精算課税制度の問題ですが、これは覚えていないと正解することはできませんね。年齢の判定基準が、贈与のあった年の１月１日というのは覚えておきましょう。よく出題されます。その他の相続時精算課税制度の概要については、２級ＦＰ技能士無料ポイント講座〜相続事業承継〜第２５回を参照してください。





�@　解答　１２５０００００円

�A　解答　６２５００００円


遺留分の問題ですが、遺留分と聞いたら、はじめに相続人が兄弟姉妹ではないことを確認してくださいね。兄弟姉妹なら計算するまでもなく遺留分はゼロですから。この問題の場合は、兄弟姉妹ではありませんから計算していきます。相続人が配偶者と子供（代襲相続人含む）ですから、本来の相続分の１／２が遺留分となりますから、各相続人の遺留分は、次男＝１／１６、孫Ｈ＝１／３２。計算は、簡単ですね。この問題は、間違えてはいけない問題です。できるようになるまで何度もやり直しておいてください。





解答　９１７５００００円


小規模宅地の減額特例の問題ですが、ほんとうに、２級ＦＦ技能士試験も難しくなりましたね。この問題は、間違えてしまった方も多いのではないでしょうか？

解答をみると２１０�u×５／３＋Ｘ�u×２≦４００�uなんて計算式が載っていますね。この５／３とか２という数値、ほんとうは、５／３＝４００／２４０、２＝４００／２００です。


「２００、２４０、４００、小規模宅地」と聞いて思い当たることはありませんか？


ありますよね。用地ごとの特例適用限度面積です。無意味な数値を覚えようとするとたいてい混乱しますから、４００／２４０、４００／２００で覚えておきましょう。


では、次にこの計算式はなんなのか？小規模宅地の減額特例の合計特例適用面積は、合計４００�u以下と決められているのですが、単純に足し算はおこないません。

２１０�u×５／３＋Ｘ�u×２≦４００�uの計算式を元の正しい計算式にしてみると


特定事業用地＋特定居住用地×４００／２４０＋不動産貸付用地×４００／２００≦４００�uとなります。


小規模宅地の減額特例では、この計算式を満たす範囲で相続人にとって有利になるように選択して良いことになっているのです。だから、わざわざ、問題文中に居住用家屋から優先的に適用・・・と注釈があるのですね。


さて、ここまで理解できればあとは計算するだけです。２１０�u×５／３の計算をおこなうと３５０となりますから、Ｘを求めると２５ですね。したがって、特定居住用地は２１０�u、不動産貸付用地は２５�u減額して評価できることとなり、減額金額の合計額を算出すると９１７５００００円となるのです。


できれば、理解しておいていただきたい知識ですが、無理そうな方は、４００／２４０、４００／２００という数値と一定の計算式を満たす範囲で相続人にとって有利になるように選択して良いことぐらいはおさえておいてくださいね。



　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

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